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ファイナンシャルプランナー資格を持つエンジニアのお金やIT関連の備忘録

「STUDIOなどのノーコードでWebサイトを制作した方が安い」と思う前に確認しておきたいこと

ノーコードツールがかなり進化しました。

コーディングをしなくても、感覚的にパーツを置いていくだけでWebサイトを完成させてくれるノーコードツールがたくさん存在します。

昔から続く「Jimdo」「Wix」、そして後から参入してきて勢いのある「STUDIO」。

一般的な機能を備えたWebサイトを制作するなら、プログラミングが不要になりつつあります。

Webサイトが必要なお客様が最初に感じる思いは、これに尽きるのではないでしょうか?

「ノーコードツールを使って自分でWebサイトを作った方が安くて早いのでは?」

その考えは、半分正解で半分不正解だったりします。

その理由について、デザインやディレクション経験もあるコーダー(※①)の立場から説明させてただきます。

※コーダーとは、Webサイト制作時に主にプログラミングなどの実装を担当する人です。Webサイト制作は、プロジェクト全体の総監督であるディレクター、デザインを担当するデザイナー、デザインデータを実際のWebサイトへと作り込むコーダーが協力して完成していきます。大規模なWebサイトなら担当を分けて効率的に制作を進めますが、小規模サイトの場合は、デザイナーまたはコーダーがディレクションからコーディングまで全工程を担当することも多くなります。

ノーコードツールのメリットおさらい

ノーコードツールを利用する最大のメリットは初期導入費用を低く抑えられること です。

通常、Webサイト制作を依頼すると、5万円〜100万円の見積書が送られてきます。予算に幅があるのは、機能やページ数によって大きく差があるため。

一方、ノーコードツールなら、初期費用は発生しません。

月払いでも利用可能ですし、年払いにするとより月々の価格が安くなるので、最初に支払うのは1年分の利用料ぐらいです。

STUDIOの料金プランの場合、ランディングページやキャンペーンページに向いているStarterプランなら月980円(1年間の使用料11,760円)、ブログ機能なども追加したいならCMSプランで月2,480円(1年間の使用料29,760円)になっています(2023/6/4時点)。

サービスの紹介とちょっとしたスタッフブログを日々更新したいというニーズなら、STUDIOで叶うのではないでしょうか。

ノーコードツールで自作する時のデメリット

表面的なコストだけを見ると、ノーコードツールが圧勝します。

ただ、ノーコードツールを使ってWebサイトを自作する場合、そのツールを使いこなすようになるまでに発生する学習コスト、目的を達成するための企画やデザインを作り出すコストも含めて比較しなくてはいけません。 ご自身の人件費も忘れないで いただきたいのです。

専門家に依頼する最大のメリットは、様々なサイト制作の経験があるため、お客様の目的に到達するために必要なサイトのデザインや動線、運用方法を提案することができる点です。近道をご案内することができるので、大回りせずに目標達成できる確率を上げる施策を行います。

「開業したてで、とりあえずWebサイトがほしいけれどどんなサイトがいいのかわからない」というお客様なら、サービスの内容や思いをお聞きしながら最初の目標を一緒に立て、その実現の手助けになるサイトを一緒に作り上げていきます。

「Webサイトがほしい」というお客様の本来の目的は、Webサイトからの集客や顧客へのアフターケアだったりしませんか?

サイト制作に不慣れな方が本業の傍らに自作すると、この本来の目的を途中で見失ってしまいがちなのです。おしゃれでかっこいいサイトが完成したけれど、PVもCVもパッとしないことに悩んだお客様からのご相談も多々あります。

時間があるなら、ご自身でWebサイトを作成し運用してみるのもとても良い経験になりますが、Web担当者が不在な職場なら専門家の力を借りる方が実質コストが下がったりするものなのです。

経営者がなんでも全てできる必要はありません。税金の計算は税理士(またはクラウド会計)、給与計算は社労士に依頼するように、Webサイトも専門家に外注するのも正解なケースはあるということです。

初期費用ではなくトータルコストでの比較が必要

もう1つのノーコードツールのコストは維持費。月々の使用料が永遠に発生し続けます。もちろん、独自ドメイン代も別料金です。

当事務所にご依頼いただく場合、レンタルサーバー契約なしで共有も選択できますので、ランディングページやキャンペーンページなら維持費はドメイン代しか発生しません。ドメイン代は.comの場合1,500円前後(円安になると値上がりする)ですから、導入時にはノーコードより費用は高くなりますが、2年目以降は年1,500円しか掛からなくなります。格安なxyzドメインや独自ドメインも不要であれば、さらに維持費を下げられます。

STUDIO officeFITPlusに依頼
1年目(※①) 13,260円 36,500円
2年目 13,260円 1,500円
3年目 13,260円 1,500円
4年目 13,260円 1,500円
5年目 13,260円 1,500円
5年間の合計 66,300円 42,500円

※①:STUDIOの場合、スタータープランの年利用料とドメイン代の合計額、officeFITPlusに依頼した場合は、制作費とドメイン代の合計額を表示しています。

ただし、ブログ・会員制・予約機能などが必要な場合はWordPress導入になるため維持費が発生してきます。

WordPressの維持管理ができる方が職場に存在するなら、2年目以降の維持費も抑えられますが、WordPress保守も外注するとしたら、STUDIOの方がランニングコストが低く抑えられるケースが多くなってきます。

STUDIO officeFITPlusに依頼
1年目(※①) 31,260円 76,500円
2年目(※②) 31,260円 31,500円
3年目 31,260円 31,500円
4年目 31,260円 31,500円
5年目 31,260円 31,500円
5年間の合計 156,300円 202,500円

※①:STUDIOの場合、CMSプランの年利用料とドメイン代の合計額、officeFITPlusに依頼した場合は、制作費とドメイン代の合計額を表示しています。
※②:STUDIOの場合、CMSプランの年利用料、officeFITPlusに依頼した場合は、保守費とドメイン代の合計額を表示しています。

当事務所にWordPressサイトの保守を外注していただく費用は月5,000円〜となっていますので、2年目以降の維持費はSTUDIOの方が安くなります。

ノーコードツールをおすすめするお客様の例

ノーコードツールを選択することが正解なお客様の例をまとめてみました。次の5つに当てはまる方はノーコードツールを活用できるのではないでしょうか。

  • ITリテラシー高めで新しいサービスを使いこなすことに負担がない
  • サイト制作のための時間を確保できる、社員のリスキリング促進中
  • ブログ機能付きのおしゃれなサイトがほしい(STUDIO CMSプランがおすすめ)
  • ネットショップ機能もほしい(Wix ビジネス&Eコマースプランがおすすめ)
  • 必要なサイトが1つだけである

  • 日々進化していくノーコードサービスのうち、どれを選べばいいのかわからない
  • 社員にサイト制作と運用を任せているが行き詰まっている
  • サイトを運用しているがお問い合わせや契約に結びつかない

といったお悩みを抱えているなら、一度ご相談ください。

サイト制作だけでなく、導入方法のご相談や社員の方へのアドバイスやトレーニングも行っています。